moeの基礎理論
データベースを作る必要はない。だから、メモが不要になればそれを捨ててしまってもかまわない。自由にデータを組み替え、カテゴライズしたものを別の場所に移動し、原本を改変せよ。全体が有用であり続ける状態をつくれ……。この発想を元にして、moeの原型はできあがった。あとは、これをPCで実現すればいいわけだ。
基礎理論
- 最初は区分せず、とりあえず入れる場所を用意してなんでもそこに放り込んでいく
- 半自動的にそれが保てるシステムを構築する
の二点をPC上で実現するために、以下のことを行う。
- 特定のフォルダを作成し、それをバッファーとして利用する。そこにテキストファイル形式で、メモをためていく
- 時間が経過したら、そのフォルダにあるメモを、問題関心で区分して別フォルダに移動する
- 不要なメモが見つかったら、それを廃棄用のフォルダに移動する
フォルダから関連するメモを取り出し、別フォルダに移動するプロセスは、関連するメモ同士のまとまりを作るという意味だけではなく、バッファーの秩序を保つという意味も持つだろう。また、メモを廃棄するためのフォルダをあらかじめ用意しておく。不要だと判断したメモを容易に捨てられる状況を作ることは、全体の秩序を維持することにつながるだろう。
フォルダ構造とファイル移動
では次に、フォルダ構造とファイル移動の観点から見てみよう。必要なのは、
- [Tempフォルダ]最初にメモファイルを保存するフォルダ
- [Categoryフォルダ]カテゴリー分けのためのフォルダ
- [Dustフォルダ]不要なメモを捨てるフォルダ
の3つのフォルダである。メモファイルを、以下の図のように順番に移動することで、常に有用なメモのみを利用できるようにする。
Tempフォルダにためる
アイデアメモは全て、Tempフォルダに無差別に保存する。メモの種類も、カテゴリーも、以前に書いたメモとの関係性も一切気にせず、どんどん思いつくままに作っていこう。
TempフォルダからCategoryフォルダに移動
時間が経過すれば、各々のメモが、どのような問題意識で書かれたものか明確になってくる。そうしたら、そのとき初めてカテゴリー分けを行う。Categoryフォルダに新たにフォルダを作成し、関係するファイルをまとめて移動する。個々のメモの内容は、タイトル表示とビューアで確認すればいい。
Dustフォルダへ移動
TempフォルダやCategoryフォルダ内のメモをビューアで閲覧している時に、不要になったメモが見つかることがあるだろう。例えば、作成した文書に内容が反映されているメモや、状況の変化によって、すでに問題意識自体が古くなっているメモだ。それを見つけたら、その都度、Dustフォルダに移動する。